「信長の野望」でバーチャル城めぐり

ライブドアニュースが提供している、ゲームで描かれた世界を現実に即して各分野の専門家に語ってもらう動画コンテンツ「ゲームさんぽ」。その最新作として、歴史シミュレーションゲーム「信長の野望・大志 with パワーアップキット」を、城郭ライターの萩原さちこ氏と、元芸人の歴史ナビゲーター・長谷川ヨシテル氏が解説する動画を公開した。

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「信長の野望・大志」では戦国時代の日本の地形や城が、日本地図のように俯瞰的に見た形で表現されている。動画では城の細部は登場しないが、俯瞰的視点により山や他の城との関係性など、城の立地をもとに城の歴史や逸話、特徴などが語られている。

例えば、安土城は立地を見ると、近くの山の上に観音寺城という守りが強固な城があるにもかかわらず、琵琶湖の近くの平地に建てられ守りがそれほど強固ではないという。一方で、瓦一枚一枚に丁寧に金箔が貼られていることなどのエピソードが紹介され、安土城はそもそも攻められることを前提とした城ではなく、信長が自身の威光を示すために政治的に建てた城であると語られる。

このように、ゲーム内のマップで地理的な特徴が、ゲストの二人のコメントで逸話や歴史が理解でき、より立体的に城についての知識が深まる動画になっている。

また、動画には明智光秀に関連する城も多く登場。例えば、明智光秀は八上城を攻めた際に、周りに砦を多く作り補給路を断つようにじわじわと攻めていったことや、その戦い方が信長と似ていることなど、明智光秀の攻城の特徴などにも言及。明智光秀が建てた福智山城では、藪を作って治水がなされたことやそれがゲーム内でも再現されていること、また、城と城下町の向きが攻めることを想定していた中国地方を向いていることを説明、実際に城を見に行った時でもゲームのように俯瞰的視点で地理的状況を想像しながら城の役割まで考えると、さらに城の観光が面白くなると萩原さんは提案している。

当時の政治や戦略のような歴史的背景だけでなく、逸話をもとに今でも楽しめるスポットとしての城の解説も。例えば、佐野氏が城主を務めていた栃木県にある唐沢山城について、当時江戸の火事が見え、城主がそれを徳川家康に伝えたところ江戸を見下ろしているということで怒りを買い廃城になったという逸話が紹介されている。この逸話のように、唐沢山城は現在でも栃木県にありながら東京が見渡せる城であり、関東でも特に眺めがいいそうだ。

また、現在心霊スポットとしての噂が多い八王子城について、当時女性や子供など戦える人が城にほとんどいない状況で、豊臣秀吉の命により殲滅戦が行われたことに由来しているのでは、と解説している。

なお、この続きは、10月18日(日)、25日(日)、11月1日(日)のそれぞれ17時に公開する予定だ(※全4本)。