綿矢りさ原作の映画「ひらいて」特報解禁

芥川賞作家・綿矢りさが、高校生の思いつめた恋心、暴走する想いを描き、人間の根源的な愛を問う文芸少女のバイブルとなった小説「ひらいて」。その映画化作品の特報が解禁となった。


学校でも優等生でビジュアルも良く人気者の「愛」。恐れを知らない彼女の熱い恋心は、彼の「恋人」にまで向けられ、物語は三角関係だけにとどまらない方向へと進んでいく……。

©綿矢りさ・新潮社/「ひらいて」製作委員会

このたび、山田杏奈演じる木村愛の歪んだ恋心を捉えた特報映像と、主要キャスト3人のティザービジュアルが解禁。

特報映像では主人公・木村愛が、1年生の時からずっと好きだった片思いの相手・西村たとえに近づいて行く様子が捉えられる。授業中、彼の背中に熱い視線を送ったり、ノートや教科書の中にある“たとえ”の文字を指でなぞってしまうほどたとえへの気持ちが加速していく愛。しかしそんな愛はある日、彼に秘密の恋人・新藤美雪がいることを知る。自分だけが彼の魅力を知っていると思っていた愛の恋心は暴走し始め、彼の恋人である美雪にまで近づき、2人の関係を壊そうと企む。次第に2人との距離を縮めていく愛だったが、その関係は衝撃の展開へ。映像の最後には、愛をそっと抱き寄せるたとえの姿も。「私のものになってくれないなら、嫌いでいい」と訴える愛の片思いの行方は果たして――。

©綿矢りさ・新潮社/「ひらいて」製作委員会

また、解禁されたティザービジュアルでは、愛、たとえ、美雪それぞれが誰かを見つめるような哀愁漂う表情を浮かべている。そして「“たとえ”が好きー。」「彼には<秘密の恋人>がいたー。」「すべて手に入れたかった。だから、彼の恋人に近づいたー。」と愛の中で変わりゆく心情を表すコピーが添えられ、複雑に絡み合う三角関係を予感させる。

©綿矢りさ・新潮社/「ひらいて」製作委員会

あらすじ

高校3年生の愛(山田杏奈)は、成績優秀、明るくて校内では人気者。
そんな彼女は、同じクラスの“たとえ”に片思いをしている。
彼はクラスでも目立たず、教室でもひっそりと過ごす地味なタイプの男子。だが寡黙さの中にある聡明さと、どことなく謎めいた影を持つたとえに、愛はずっと惹かれていた。
しかし、どこか人と関わりを持つことを避けているようなたとえに、愛はなかなか近づけずにいた。
自分だけが彼の魅力を知っていると思っていた。
しかし、彼が学校で誰かからの手紙を大事そうに読んでいる姿を偶然見てしまった事で事態は一変する。
「たとえに、恋人がいるのではないかー」その疑惑がぬぐいきれず、愛はある夜、悪友たちと学校に忍び込み、その手紙を盗んでしまう。
手紙の差出人は、糖尿病の持病を抱える地味な少女・美雪。その時、愛は、初めてふたりが密かに付き合っていることを知るのだった。学校内でも目立たない美雪が突如たとえの彼女だと知り、熱い恋心が乱反射する。そして自らの気持ちを隠して美雪に近づいていく愛。そこから愛と美雪、たとえの関係は思いもよらぬ方向へ……。